太陽光の基本

太陽光発電のメリット・デメリット|2026年の費用・売電・東京で後悔しない判断基準

最終更新日:2026/10/02

「電気代が上がり続けていて、太陽光発電が気になっている。でも、本当に元が取れるのか不安……」

東京で戸建てにお住まいの方から、こうしたご相談を多くいただきます。太陽光発電には電気代の削減や停電への備えといった大きなメリットがある一方、初期費用や設置条件など、事前に知っておくべきデメリットもあります。

この記事では、東京都内で住宅用太陽光発電の設置を手がける施工会社・株式会社SANZENが、公的な資料と実際の現場経験をもとに解説します。

この記事でわかることは、次の3つです。

  • 太陽光発電のメリット・デメリットを、数字で比較した結果
  • デメリットを小さくする具体的な方法(東京都の補助金を含む)
  • 後悔しやすい家庭と、効果を実感しやすい家庭の違い

※当記事は太陽光発電の施工会社が運営しています。自社サービスにも触れますが、判断材料として公平な情報をお伝えすることを心がけています。

太陽光発電の基本|仕組みと2026年の現状

家庭用太陽光発電の仕組み(自家消費と売電)

家庭用太陽光発電は、屋根に載せた太陽光パネルで発電した電気を、「パワーコンディショナ(パワコン)」で家庭で使える電気に変換する仕組みです。

発電した電気は、まず家の中で使われます(自家消費)。使いきれずに余った電気は、電力会社に売ることができます(売電)。一方、夜間や雨の日など発電量が足りないときは、これまでどおり電力会社から電気を買います。

住宅用(10kW未満)の太陽光発電は、この「余った電気を売る」方式(余剰買取)が基本です。

普及は進むが「売る」から「使う」時代へ

かつての太陽光発電は、「売電で稼ぐ」ものでした。しかし、固定価格買取制度(FIT)の買取価格は年々下がってきました。

一方で、電力会社から買う電気の料金は、燃料価格の高騰などを背景に上昇傾向にあります。今は「売る電気の単価」より「買う電気の単価」のほうが高いため、発電した電気をできるだけ自宅で使うほうが経済的です。

2026年の太陽光発電は、「売って稼ぐ設備」から「電気代を減らし、暮らしを守る設備」へと役割が変わっています。

太陽光発電の5つのメリット

① 電気代の削減|自家消費で月々の支出を抑える

最大のメリットは、電気代を削減できることです。日中に発電した電気を自宅で使えば、その分だけ電力会社から電気を買わずに済みます。

電気の買取単価より購入単価のほうが高い今は、自家消費の価値がより大きくなっています。特に、日中に在宅している時間が長い家庭や、エアコン・エコキュートなどの電気を多く使う家庭ほど、削減効果は大きくなります。

発電量の目安は、一般的に1kWあたり年間約1,000kWh前後といわれます。4kWのシステムなら、年間およそ4,000kWh前後の発電が見込めます。ただし、実際の削減額は屋根の向き、家族構成、電気の使い方によって大きく変わります。

また、自宅で電気をつくれることは、将来の電気料金の値上がりへの備えにもなります。電力会社から買う電気が少ないほど、料金改定や燃料価格の変動の影響を受けにくくなるためです。

② 売電収入|FIT制度で10年間は売電できる

自家消費で使いきれなかった電気は、固定価格買取制度(FIT)を利用して電力会社に売ることができます。住宅用(10kW未満)の場合、買取期間は10年間です。

2025年10月以降に認定を受けた住宅用太陽光発電では、「初期投資支援スキーム」として、買取価格が次のような2段階になりました(2026年度も同じ価格)。

期間買取価格(10kW未満)
1〜4年目24円/kWh
5〜10年目8.3円/kWh

出典:資源エネルギー庁「買取価格・期間等」(2026年9月確認)

設置直後の4年間に高い価格で売電できるため、初期費用を早めに回収しやすい仕組みです。一方で、5年目以降は買取価格が大きく下がるため、長期的には自家消費を増やすことが重要になります。

③ 停電時も電気が使える|首都直下地震への備え

太陽光発電の多くには「自立運転機能」があり、停電時でも日中は発電した電気を使えます。専用コンセントにつなげば、スマートフォンの充電やテレビ、冷蔵庫などの電化製品を使うことができます。なお、自立運転への切り替えは手動で行う機種が多く、使える電力にも上限(一般的に1,500W程度)があります。いざというときに慌てないよう、設置時に操作方法を確認しておきましょう。

ただし、太陽光発電だけでは夜間に電気を使えません。蓄電池を組み合わせれば、昼間にためた電気を夜にも使えるため、停電への備えはさらに強くなります。

東京都は首都直下地震の被害想定を公表しており、大規模な停電も想定されています。自宅で電気をつくれることは、災害時の大きな安心につながります。

④ 補助金で初期費用を抑えられる

東京都は、住宅用太陽光発電の設置に対して全国でも手厚い補助金を用意しています。さらに、区市町村によっては独自の補助金を上乗せできる場合があります。

都と区の補助金を組み合わせれば、初期費用の負担を大きく減らせる可能性があります。

⑤ CO2削減と住宅の資産価値向上

太陽光発電は、発電時にCO2を排出しません。家庭で使う電気の一部を再生可能エネルギーに置き換えることで、脱炭素に直接貢献できます。

また、太陽光発電を備えた省エネ性能の高い住宅(ZEHなど)は、将来の住宅市場で評価される可能性があります。ただし、中古住宅の売却時に太陽光発電がどの程度評価されるかは、設備の状態や市場の動向によって異なります。

太陽光発電の6つのデメリット

ここからはデメリットです。施工会社として、導入前に必ず知っておいていただきたい点を正直にお伝えします。

① 初期費用が高く、回収に10年前後かかる

太陽光発電の最大のハードルは、初期費用です。パネル、パワコン、架台、工事費を合わせると、一般的な住宅用(4〜5kW)でも100万円を超えることが多く、家計への負担は小さくありません。

電気代の削減額と売電収入で初期費用を回収するまでには、一般的に10年前後かかるといわれています。

② 発電量が天候・季節・立地に左右される

太陽光発電は、日射量によって発電量が大きく変わります。雨や曇りの日は発電量が落ち、夜間はまったく発電しません。季節では、日照時間が長く気温がそれほど高くない春から初夏に発電量が多くなりやすい傾向があります。夏は日射が強くても、パネルの温度が上がると発電効率が下がります。

立地も重要です。南向きの屋根が最も有利で、北向きの屋根は発電量が大きく下がります。周囲に高い建物や木がある場合は、影の影響も受けます。住宅が密集する都心部では、特に注意が必要です。

③ メンテナンス費用と設備の劣化

太陽光発電は「メンテナンスフリー」ではありません。定期的な点検が推奨されており、長く安全に使うためには維持費がかかります。

特に注意したいのがパワコンです。パワコンは一般的に10〜15年程度で交換時期を迎えるとされ、交換には数十万円程度の費用がかかることがあります。パネルも年月とともに少しずつ発電性能が落ちていきます。

なお、SANZENでは設置後、毎年1回の無料点検を実施しています。

④ 屋根の形・素材・向きによっては設置できない

すべての屋根に太陽光パネルを設置できるわけではありません。次のような場合は、設置できない、またはおすすめできないことがあります。

  • 屋根の面積が小さく、十分な枚数のパネルを載せられない
  • 北向きの屋根しかない
  • 屋根材や築年数によって、強度や防水に不安がある
  • 周囲の建物の影が長時間かかる

⑤ 近隣トラブル(反射光など)と廃棄の課題

パネルの角度や向きによっては、反射した光が近隣の住宅に差し込み、トラブルになることがあります。住宅が密集するエリアでは、設置前に反射の方向を確認し、角度や配置を調整することが大切です。

また、パネルの寿命は一般的に20〜30年程度といわれ、いずれは撤去・廃棄が必要になります。国は発電設備の廃棄費用を積み立てる制度を設けていますが、対象は主に10kW以上の設備で、一般的な住宅用(10kW未満)は対象外です。住宅用の場合は、将来の撤去費用もあらかじめ考えておくと安心です。

⑥ 悪質な訪問販売・詐欺のリスク

太陽光発電や蓄電池をめぐっては、訪問販売によるトラブルが後を絶ちません。国民生活センターによると、太陽光発電システムの「点検商法」に関する相談は、2024年度に613件と前年度(304件)の約2倍に急増しています。

よくある手口は次のとおりです。

  • 「点検が義務化された」「火災の危険がある」と不安をあおる
  • 「今日契約すれば特別価格」とその場での契約を迫る
  • 「売電で必ず元が取れる」と根拠のない説明をする

その場で契約せず、複数社から見積もりを取って比較することが大切です。困ったときは、消費者ホットライン「188」に相談できます。

出典:国民生活センター「太陽光発電システムの点検商法が急増!」(2025年6月4日)

デメリットを解消する4つの方法

ここまで紹介したデメリットの多くは、事前の準備と選び方で小さくできます。

補助金を最大限に使う(国・東京都・区の組み合わせ)

初期費用の負担を減らす最も効果的な方法は、補助金の活用です。東京都にお住まいなら、都の補助金に加えて、区市町村の補助金を併用できる場合があります。

注意したいのは、申請のタイミングです。補助金によっては、契約前や着工前の申請が必要なものがあります。また、予算に達すると受付が終了することもあります。検討を始めたら、早めに最新の受付状況を確認しましょう。

蓄電池とセットにして自家消費率を上げる

FITの買取価格は5年目以降に大きく下がるため、長期的には「売る」より「使う」ほうがお得です。蓄電池を組み合わせれば、昼間に発電した電気をためて夜間に使えるため、自家消費率を高められます。停電時に夜も電気を使えるのも大きなメリットです。

ただし、蓄電池は費用がかかるため、すべての家庭に必要なわけではありません。日中の在宅時間が長く、昼間に多くの電気を使う家庭では、太陽光発電だけで十分な場合もあります。

リース・PPAで初期費用ゼロにする選択肢

初期費用をかけたくない場合は、リースやPPA(電力販売契約)という選択肢もあります。事業者が設備を設置・所有し、利用者は月々の利用料や使った電気代を支払う仕組みです。

東京都には、こうした「初期費用ゼロ」のサービスを対象にした補助金(住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業)もあり、補助金は月々の利用料の減額などを通じて住宅所有者に還元されます。

一方で、契約期間が長期(10年以上など)になることが多く、途中解約に制限がある、契約期間中は設備を自由に変更できない、といった注意点もあります。購入と比べて、総支払額や契約条件をよく確認しましょう。

信頼できる業者を選ぶ

太陽光発電は20年以上使う設備です。価格だけでなく、長く付き合える業者かどうかを見極めることが大切です。次のチェックリストを参考にしてください。

  • 複数社から見積もりを取り、内訳を比較したか
  • 施工実績(件数・地域)を確認できるか
  • パネルの出力保証、機器保証、施工保証の年数は十分か
  • 設置後の定期点検やアフターサービスがあるか
  • メリットだけでなく、デメリットやリスクも説明してくれるか

SANZENでは、太陽光パネルの最大30年間の出力保証と、25年間・毎年1回の無料点検をご用意しています。

「補助金を使うと、うちはいくらになる?」住所を教えていただければ、訪問なしでお電話でシミュレーション結果をお伝えできます。

東京23区の戸建ては、敷地が限られた狭小住宅や3階建て、陸屋根の住宅が多いのが特徴です。こうした住宅でも、パネルの配置や架台を工夫することで設置できる場合があります。

後悔しやすい家庭と、向いている家庭

後悔しやすいパターン

施工会社として正直にお伝えすると、次のような家庭では、太陽光発電の効果を感じにくい場合があります。

  • 北向きの屋根しかない、影が多い:発電量が伸びず、回収に時間がかかる
  • 築年数が古く、屋根の修繕が近い:先に屋根の工事が必要になり、費用が増える
  • 電気の使用量が少ない:自家消費による削減効果が小さい
  • 数年以内に引っ越しや建て替えの予定がある:費用を回収する前に手放すことになる
  • 訪問販売でその場で契約した:相場より高い価格で契約してしまうリスクがある

効果を実感しやすい家庭

反対に、次のような家庭では効果を実感しやすい傾向があります。

  • 南向き、または東西向きの屋根で、日当たりがよい
  • 在宅勤務などで、日中に家にいる時間が長い
  • オール電化住宅で、電気の使用量が多い
  • 電気自動車(EV)を持っている、または購入を予定している
  • 長く住み続ける予定の持ち家である

【東京都】2026年の補助金と制度

東京都の補助金(クール・ネット東京)

東京都では、クール・ネット東京(東京都地球温暖化防止活動推進センター)が「家庭における太陽光発電導入促進事業」を実施しています。令和8年度(2026年度)の主な補助額は次のとおりです。

区分容量補助額
既存住宅3.75kW以下15万円/kW(上限45万円)
3.75kW超12万円/kW(50kW未満)
新築住宅3.6kW以下12万円/kW(上限36万円)
3.6kW超10万円/kW(50kW未満)

このほか、架台の設置経費、防水工事の経費、機能性PV(認定品)などに対する上乗せ補助もあります。

申請の流れ:事前申込は2026年5月29日から始まっています。工事完了後に「交付申請兼実績報告」を提出します(受付期間:2026年6月30日〜2029年3月30日)。事前申込が必要なため、契約・工事の前に手続きを確認しておきましょう。

出典:クール・ネット東京「令和8年度 家庭における太陽光発電導入促進事業」(2026年9月28日時点)。予算の状況により受付が終了する場合があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。

区の上乗せ補助の例

都の補助金に加えて、区市町村が独自の補助金を設けている場合があります。金額や条件、受付状況は自治体ごとに異なり、年度の途中で受付を終了することもあります。

東京都の新築住宅への太陽光設置義務化(2025年4月開始)の影響

東京都では2025年4月から、大手住宅メーカーなどが新築する住宅に太陽光発電の設置を求める制度が始まりました。義務を負うのは住宅を建てる事業者で、住宅を購入する個人や、すでに家を持っている人に設置義務はありません。

ただし、新築住宅で太陽光発電が標準になっていくと、将来の住宅市場で「太陽光発電があること」が当たり前になる可能性があります。既存住宅のオーナーにとっても、導入を考えるきっかけになるでしょう。

お住まいの区で使える補助金と、補助金を使った場合の実質負担額を無料でお調べします。

よくある質問(FAQ)

Q. 元は何年で取れますか?

A. 一般的には10年前後が目安です。ただし、設置費用、補助金の額、自家消費率によって大きく変わります。ご自宅の条件での回収年数は、無料シミュレーションでお調べできます。

Q. マンションでも設置できますか?

A. SANZENでは、戸建ての持ち家のお客様を対象としています。マンションの場合は管理組合の合意が必要になるなど、個人での設置は難しいのが一般的です。

Q. 10年後の売電はどうなりますか?

A. FITの買取期間(10年)が終わった後も、電力会社と個別に契約すれば売電を続けられます。ただし、買取価格はFIT期間中より下がるのが一般的です。その時期に合わせて蓄電池を導入し、自家消費を増やす方も多くいます。

Q. 雪や台風で壊れませんか?

A. 太陽光パネルは、一定の風圧や積雪に耐えられるよう設計されています。ただし、強度は施工方法や架台に左右されるため、信頼できる業者に施工してもらうことが大切です。自然災害による損害に備えて、火災保険の補償内容も確認しておきましょう。

Q. 契約から設置まで、どのくらいかかりますか?

A. 目安として1〜2か月程度です。補助金の申請状況や工事の日程によって前後します。

Q. 見積もりのために訪問は必要ですか?

A. ご住所がわかれば、航空写真で屋根を確認できる場合や図面がある場合は、お電話で設置の可否やシミュレーション結果をお伝えできます。Zoomでのオンライン相談にも対応しています。

まずは「自宅で元が取れるか」を無料で診断する

太陽光発電で元が取れるかどうかは、屋根の向きや大きさ、電気の使い方、使える補助金によって家ごとに変わります。だからこそ、まずはご自宅の条件で数字を確認することが大切です。

SANZENでは、東京都内(離島を除く)の戸建ての持ち家にお住まいの方を対象に、無料でシミュレーションを行っています。

  • ご住所を教えていただければ、訪問なしでお電話で結果をお伝えできます(航空写真や図面で屋根を確認できる場合)
  • Zoomでのオンライン相談にも対応しています
  • 設置後は25年間、毎年1回の無料点検を実施しています

無料シミュレーションはこちらから

まとめ|数字を比べて、自分の家の条件で判断する

  • 太陽光発電は、電気代の削減、売電収入、停電への備えなどのメリットがある一方、初期費用や設置条件などのデメリットもある
  • デメリットの多くは、補助金の活用、蓄電池の組み合わせ、業者選びで小さくできる
  • 向いているかどうかは家ごとに違うため、自宅の条件で数字を比べて判断することが大切

「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、まずは無料シミュレーションで、ご自宅の数字を確かめてみてください。

参考文献

  • 資源エネルギー庁「買取価格・期間等|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー」https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html
  • クール・ネット東京「令和8年度 家庭における太陽光発電導入促進事業」https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/fam_solar/r8/
  • クール・ネット東京「令和8年度 住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業」https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/initial-cost0-zokyo/r08/
  • 国民生活センター「太陽光発電システムの点検商法が急増!」(2025年6月4日)https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20250604_1.html

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